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つれづれなるままに。ごくありふれた日常ですが、気の向くままにつづっていこうと思います。


by aoi_oi
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ふるさと

ふるさとは 遠きにありて おもうもの
誰かがいってた言葉。いま、この言葉が身に沁みているといったら、
ふるさとの父や母は泣くだろうか。
べつに家族がきらいだったわけではない。むしろ、恵まれていた。
それでも そう思ってしまうのは甘やかされて育ったためだろうか。

20数年間 わたしの血であり、肉であった あのふるさと。
思い出という名の 美しいもの 清らかなもの 醜いもの 哀しいもの
そのすべてを わたしはあそこに置いてきたのだと思う。
だから 今、とても身軽な自分がいる
こんなことを言ってしまうと 置いてきたもの達に叱られてしまいそうだけど。

「でも、こんなことを言えるほど いまが幸せなの。だから許してね」
本音。
世の人々が言う癒しの楽園 ふりそそぐ太陽 あたたかな光 かそけき波音
それらの傍でそだちながら 癒されることのない自分がいた
なにかが足りなかった いつもひとりだった
自然は私にやさしさをくれたけど、私は一人で強さを育てることはできなかった。

離れてみて いま、わかる。
人はひとりでは生きていけないことを。
今はまだ ふるさとに帰るたびに 思い出達に翻弄されて 
浮きつ沈みつしてしまう自分だけど
いつか、それらの思い出達をすべて のみこんで
ほんとうの、わたしの血肉にして 笑っていたいと思う。
ふるさとの あの陽光のように。
by aoi_oi | 2005-05-05 00:02 | ・ひとりごと